雨上がり、黄金卿にて

色々なオタク

令和の今、及川光博という選択

 今更ながらミッチーにハマった。ミッチーこと及川光博さんに。令和4年の6月のことだった。

 

 正直、前から薄っすらミッチーのことが気になっていた。

 

 私はインターネットのオタクなので、ミッチーのことはサンリオと眼鏡がとびきり似合う謎のアイドルだということしか知らない。私はテレビをほとんど見ないので偏った断片的な知識しか持ち合わせていなかったが、Twitterでミッチー関連のツイートがバズっているのを目にするたびに、良い印象が強くなっていった。しかしながら、芸歴が長い上に多方面で活躍されているのでどこから手を付ければいいのか分からなくて、何となく、いいなぁと思うだけだった。

 

 

 何も考えずに目の前の友人に「ミッチーが気になるんだよね。」と話したのが全ての始まりだった。「前にも同じ事を聞いた気がする。」と言いながら、スマホで「及川光博」と検索し始める友人。

「二日後にすぐそこでライブがあるって。」(ワンマンショーでした)

「運命……?」(運命でした。)

 というIQ2の会話をした。公演グッズを見てみたら〈スキ!トオルくん(クリアファイルセット)〉〈スケミッチー(クリアファイルセット)〉〈マステ・ナマステ(マスキングテープセット)〉〈カミマトメールセット(シュシュ)〉という最高の世界観が繰り広げられていて、正直今思えばこの時点でかなりメロメロになっていた。年末の年越しライブが「ゆくミッチーくるミッチー」なのもかなり良い。このネーミングセンスはどこからくるのか? そして公演グッズにあるポンポンと光るタンバリンとは何なのか? 謎が深まるばかりだった。

最高の世界観が広がるツアーグッズの一例
何故か存在するポンポンとタンバリン

 

 友人と別れた後、私はTwitterでミッチーが気になると呟いた。数日後にワンマンショーがあるらしい、と。

 すると、ごくまれに描いた絵を載せるフォロワー数一桁のアカウントにも拘らず、多数のベイベー(ミッチーファンの名称。男性は男子諸君。)の方から「何も知らなくても大丈夫なので是非」「何も知らない今がミッチーとの最高の出会い」「ポンポンがあるとより楽しめます」といった歓迎のお言葉がいただけた。ポンポン……? 親切な方が初心者ベイベー向けに書かれたブログを教えてくれたので読んでみると、ポンポンは毎公演必ず歌われる『死んでもいい』という曲で踊る際に使用するらしい。

 踊る際に。観客が。

 何故?

 ちなみに『死んでもいい』以外にも、というかバラード以外の曲は大体踊るらしい。「及川光博 振付」で検索してみると、「ミッチーのライブで踊りたい!ダンス定番曲と予習におすすめの映像作品紹介」という記事がヒットした。需要と供給だ。

www.yururito.net

 

 とりえず、サブスクにあった今回のツアーのメイン曲らしいアルバムを聞いてみると、序盤の『Don't Stop Me Baby』の掛け声(Go mitchy ×2)が良すぎてずっと(Go mitchy ×∞ ♡♡♡♡♡♡♡♡)になってしまった。来世でもよろしくしてくれるアイドル、及川光博。並みの人間にできる覚悟じゃない。曲を聞きながらネットでミッチーについて調べてみると、私に都合の良い情報しか出てこなくて若干疑心暗鬼になってしまったくらい好きな要素が羅列されていた。私は長年テニスの王子様跡部景吾くんを神として信仰しているので、自分に誇りを持っていてプライドが高くて努力家でちょっぴり傲慢で愉快な男に心底弱い。こんな死ぬ間際に見る夢みたいな存在が三次元にいるわけないだろ。

 及川光博さん、何者?

 調べても分からない、というか理解できないことが多すぎる。人間とダイアモンドのハーフとは? 流星光一郎とは誰なのか?(ダンス講師でした。)

 

 

 公演当日、気がつけば栄にいたのでついでに、せっかくなので愛知県芸術劇場を覗いてみた。当日券があった。気がつけば手に当日券を持っていた。

 劇場内に入ると、周りからタンバリンのシャンシャン……という音とポンポンのカサカサ……という音が聞こえて開演前の時点で既に面白い。来てよかったなとこの時点で思った。席は三階席の一列目。当日券だったからか、私の席のブロックには後ろ三列以外に人がいなくて若干寂しい気がしなくもなかったが見やすくてよかった。そろそろ始まるかな、と思っていたら徐々にタンバリンの音が大きくなって、BGMに合わせてきれいに揃っていくので本当に面白い。そういう使い方なんだ。

 

 客席が暗くなって、ステージの緞帳が上がる。タンバリンのカラフルな光、歓声の代わりに響くタンバリンとバンドの演奏。スポットライトの光を浴びて登場するミッチーを見たとき、何故だか涙が出そうだった。きらきらしている。歌がうまい。美しくて、カッコよくて、そしてとにかく笑顔が可愛い。52歳の人間という概念は砕け散り、ミッチーがミッチーという特別な存在であることを一瞬で理解した。事前に聞いていたおかげかOPの『The Curtain Rises』でテンションは爆上がり、そのまま前述の(Go mitchy ×2)の『Don't Stop Me Baby』が始まり気分は♡♡♡♡ 最高♡♡♡♡ ミッチーが優勝♡♡♡♡ になる前に統率された動きの客席に目を奪われてしまった。当然のように踊り始める観客、いやベイベーと男子諸君のきれいに揃った動きに正直かなり動揺した。この曲って今回のツアーがお披露目だったのでは? サビだけとか1フレーズだけ、とかではなくて始まりから終わりまでずっと踊っている。ほぼ全員がコール&レスポンスの比じゃないくらい、隣の人にぶつからないギリギリの範囲で全身を使ってしっかり踊っている光景は圧巻だった。ペンライトを頭より上の位置で振るのが許せないタイプのオタクが見たら卒倒しそう。カルチャーショックを体感した後は勿論ミッチーが優勝した。

ザッツ・エンタテインメント。』は最高にキュートだし、『インフィニティ∞ラブ』は王道アイドルらしい曲調がカッコいい上に歌詞では「Bメロは哀しげに歌うよ 辛いとき 思い出して歌うよ」といった具合に解説してくれていて、親切♡♡♡♡ と思った。MCで窺えるお茶目な一面も大変魅力的で、地方ネタを交えながらテンポよくトークが進む。「どんどんいくよ~!」と大胆に進行していくのも良い。トークではところどころに昭和感がにじみ出ていたので(ミッチーってやっぱり52歳の人間なのかな……)などと思ったりもしたが、歌って踊れてトークもキレる超人っぷりは本当にすごい。挨拶が「チャオ♡」で許されるのはイタリア人と及川光博くらいだろう。MCではライブで定番のメンバー紹介もあるのだが、ギター、ドラム、ダンサー……と続いていき、下手側にいる綺麗なお姉さんの見た目と話し方のギャップが可愛いな、と思っていたら最後に執事が紹介された。

 執事。

「執事のチエホフ!!」

 とのことだったので彼がミッチーの執事であることは判明したが、それ以上の詳しい説明はなかったので何故この場に執事がいるのか、彼は一体何者なのかはこれを書いている今もよく分かっていない。どことなくロシア文学を彷彿とさせる名前だ。ミッチーの脱ぎ捨てたジャケットをキャッチする役目はシンプルにめちゃくちゃ羨ましかったし今も羨ましく思っている。どれだけ徳を積めばミッチーの執事になれるんだろうか。私は欲望のまま、ミッチーがジャケットを脱いだりシャツのボタンを開けたりするたびに罪悪感を覚えながらもオペラグラスを覗いていたので、どう頑張ってもチエホフにはなれそうにないが。

 

 MCの後はさっきまでとは変わって落ち着いた曲調のものが続いた。ベイベーたちはバラードであっても体を揺らしてリズムを取るので棒立ちになることはない。セトリのセンスが良いせいか見ていて暇だな、と感じることが一切なくて脳内がずっと“““快”””の状態だった。常に全力でパフォーマンスしてくれているのが伝わってくるし、繰り返しになるが歌もダンスも上手い。『気まぐれラプソディー』、『まるごとフルーツ』、『PARANOIA』あたりで恋愛系の曲の歌詞には大体Babyが入っていることに気付いて、その配慮と思想に感服した。ちなみに『まるごとフルーツ』はタイトルからは考えられないほどセンシティブな曲で、後からセトリを確認した際つい「曲名『まるごとフルーツ』て。」と声に出してしまった。

 ワンマンショーだから当然なのかもしれないが、ミッチー、ずっとステージ上にいる。捌けたと思っても衣装チェンジして一瞬で出てくる。いくらミッチーとは言っても恐らく生物学上は人間なので、倒れるときは倒れてしまうだろう。心配、めちゃくちゃ心配だから休んでほしいけれど、オタクだから星(ミッチー界隈での推しの意、つまりはミッチーを指す。)がステージ上にいる時間は長ければ長いほど正直楽しくなってしまう。矛盾だ。生きていてほしい筈の人を死ぬまで搾取したいオタクの矛盾。ミッチーと出会ってまだ3日なのに、オタク行為とは加害性を伴う消費活動なんだということを思い出してしまった。忘れよう。『願い』の優しい歌詞の相乗効果で感極まって少し泣いてしまったが、『Q.I.D.』になった途端一瞬で笑顔になった。腰♡♡♡♡ カッコいい♡♡♡♡ 『Q.I.D.』で求愛のダンスって最高すぎる。

youtu.be公式チャンネルのダンス・レッスン動画


 そして最高の次に更なる最高がきた。

 『CRAZY A GO GO!!』だ。

 イントロからめちゃくちゃ景気が良い感じで超楽しい。バブルのことはよく知らないけれど多分バブルってこんな感じだったんだと思う。ミッチーが歌い始めると、突然観客席が上手下手の半分できれいに別れてこれ\/になる。上手側だと右腕を右上から左下に、左下から右上に繰り返し振る動きだ。きっちり左右対称になった愛知県芸術劇場の客席に笑いが止まらなかった。こんなん楽しいに決まってる。はちゃめちゃにテンションが上がる最高の曲だった。もう全部が超楽しい。今日一のテンションで一部が終わり、その勢いのまま物販へ走った。

 

 

 ライブ物販には必ずブロマイドがあると思い込んでいた。なかった。今回のツアーグッズには最初からブロマイドは存在していないようだ。想定外の事態に物販スタッフの前で挙動不審になりながらもスキ!トオルくんとカレンダーを購入する。たしかにクリアファイルの方が印刷面積が広い上に使えるが、それはそれとしてもっと顔がよく見える紙を沢山売ってほしい。席に戻ってトオルくんを眺めていたら休憩が終わった。トオルくんって誰なんだろう。

スキ!トオルくん

 休憩明け、何故か一休さんのテーマが流れてきて一体何事かと思ったがリズムに合わせて「ミッチーさん♡」とミッチーが登場したので可愛い以外の感情を失った。可愛いから全部OK。愛哲こと愛と哲学の小部屋コーナーが始まる。このコーナーは事前にベイベーと男子諸君から募集した質問や相談にミッチーが答えていくコーナーである。記憶力がカスなので曖昧だが、ファンクラブ会報が『流星』という名前なのは何故か、みたいな質問で自分の事を何の躊躇いもなく«星»に例える及川光博さんは本当に良い男だなぁと思ったことだけ覚えている。MCを聞いていたときも思ったが、ミッチー、めちゃくちゃ教養がある。賢い上に品が良い。アカデミック~♡♡♡♡

 

 愛哲明けの曲はイントロですぐに分かった。予習したアルバムに入っていた『フライドポテト』だ。

「気がついたら いつの間にか 俺の 俺の肉体が弱ってる 老い 老い 老い」

「子供のころから 踊るの大好き この先 踊れなくなるの やだよね やだよね」

といった愛しさが爆発する歌詞が続くのでもう本当に可愛い。終始可愛い『フライドポテト』が終わると、ミッチーが言葉を発する前に察しの良いベイベーたちが鞄からポンポンを取り出し始めた。ついに来た。件のポンポン使用楽曲『死んでもいい』だ。ミッチーが促すとすぐに客席がポンポンでいっぱいになる。ポンポンで満たされた会場にミッチーの声が響く。

「今の気分は、死んでも?」

「「イイ~~(過去の録音音声)(頭上に掲げられるポンポン)」」

 かなり愉快な光景だ。自分の葬式でもこれをやりたい。今まで以上に迷いのないベイベーたちの動きは圧巻の一言だ。ポンポン使用楽曲があると聞いたときはネタ枠かと思ったが全然違った。物騒なタイトルとは裏腹に曲調は極めてHappyで、

「ありふれた日々と それなりの将来 憧れの人に なれそうもないです 逃げ出す勇気も居座る力も 持ちあわせがない それならば僕は 命 命がけで君の人生の 花を咲かせよう」

という歌詞からも分かるように、ベイベーへの優しさに溢れた曲になっている。こんな風にファンのために人生をかけてくれるアイドルはそういないんじゃないだろうか。というか、そんな人柱のような存在は本来あってはならないだろう。なのに、ミッチーはそこにいた。きらきらの笑顔でスポットライトを浴びて、きっと私がミッチーの存在を認識するずっと前からそうやって、ベイベーのためにステージに立ってくれていたんだろう。先輩ベイベーが言っていた愛し愛されるライブ、というものをここにきて今更実感する。照明の光を反射したポンポンがこんなにきれいだなんて知らなかった。サビ前の夜空高く~という歌詞に合わせて昇っていくポンポン、めちゃくちゃきれい。もう一生ポンポンの曲がいい……と思っていたらそのまま次の曲になった。

 ポンポン楽曲まさかの二曲目『コングラッチュレーション!!』である。

youtu.be公式チャンネルのダンス・レッスン動画

 二曲目があるなんて聞いていなかったので、ポンポン継続のサプライズに驚きと喜びと面白さがごちゃ混ぜになって終始ニッコニコになってしまった。ミッチー、最高すぎる。「今日まで無事で何よりです よくがんばったねホントに」から始まるベイベー全肯定の直球な歌詞が不思議と薄っぺらく感じられないのはミッチーだからなんだろう。人生でこんなにポンポンが欲しいと思ったのは初めてだった。ポンポン楽曲はこれで今度こそ最後のようで、終わった後ベイベーたちは速やかにポンポンをバッグに戻していく。公演自体がもう終わりなのかと思ってしょんぼりしていたら次の曲が始まってめちゃくちゃ嬉しくなった。もう全部最高、カッコいい~♡♡♡♡ と惚れ惚れしていたからすぐには気づけなかったが、なんか…… ポン酢って言ってる……? 『ポン酢・ポンザー・ポンゼスト』だ。ポンポンの後にポン酢がきてしまった。後日親切な先輩ベイベーの方がTwitterで教えてくれたが、ミッチーはポン酢が好きらしい。

 なるほどね。

 曲が終わるとミッチーがはけていったので、ポン酢が〆の曲であったことがミッチーコール中にじわじわきた。なんでポン酢の曲で違和感なく〆られるんだ。コールに合わせて舞台の照明が点滅していてすごいな、という気持ちとミッチーは〆はポン酢派か…というなかなか同時に成立しないであろう感想が混在していた。

 

 コール後今度はどピンクのフリルブラウスを着て再登場したミッチーにもはや最高以外の言葉が出てこない。もうずっと最高だ。デビュー当初を思い出すよね、みたいなことを言っていたけれど全然今も違和感がないしめちゃくちゃ似合っているので是非ともこの系統は継続してほしい。おそらく世間一般でミッチー=フリルブラウスの法則は現役だ。王子路線の需要もある筈…… というか私にははちゃめちゃにあるのでお願いします。『pillow talk』を聞いていて思ったのはミッチー、曲の幅が広い。愉快な曲もあれば真面目なしんみりした曲もあるし、でもその全てにおいてミッチーテイストな統一感がある。歌詞のリズムの取り方だろうか。『S.D.R.』と『Shinin' Star』は定番曲のまとめにあったので聞いたことはあったが、軽く聞き流す程度だったので当然のことだが全然踊れない。踊りたい。踊れるようになりたい。切実にそう思った。

 

 あっという間に、気がつけば公演が終わっていた。放心状態で規制退場の指示に従っていると、上品そうなマダムが「久しぶりだったから全然踊れなかったわ~」と話していているのが聞こえた。その後の公演でもそう言っている方を何人か見かけたのでこれはベイベーあるあるっぽい。物販で昨年のツアー『SOUL TRAVELER』のBlu-rayを購入してこの日は帰宅した。

 そう、その後の公演。

 私はこの公演に参泉(ミッチー界隈での参戦の意)する前から、テニスの王子様の夏フェスのために7月1日は東京に行く予定だった。その翌日の7月2日はミッチーの八王子公演だ。東京名古屋間の交通費のことを考えると一泊して八王子に行った方がお得に思えてくるが、普通に出費が増えるだけなのでお得もクソもない。マイナスだ。

 でも脳がお得だと認識してしまった。

二度目の参泉

 楽し~~~~~!!!!名古屋ではなかったミラーボールが突如上から登場して友人に誘われて見に行った宝塚を思い出した。

 ここまでくると残りの福岡北海道仙台も行きたくなってくるが、直前すぎて交通費が東京名古屋間より大分高く付きそうだったので諦めた。

 諦めて7月30日の人見公演に行った

 楽し~~~~~!!!!

 ポンポンは買えなかったがタンバリンは買えたので、招待した初心者の友人分と自分の分とで二つ購入。念願の光るタンバリンにテンションは爆上がりだ。招待した友人からは「良い意味で自分に自信がある人が本当に好きだよね。」と言われて「そうだよ。」としか言えなかった。ミッチーがMCで「僕たち人間はいつか必ず死ぬからね!」と言っていて私はメロメロになっていたが、隣の友人は生と死について考えていたらしい。哲学だ。私は思想が強い男が大好きなので、ミッチーのそういった発言を聞くと軽率にメロメロになってしまう。自身のことを≪共同幻想≫と自称しているミッチーを好きにならない理由がない。人間はいつか必ず死ぬし、どうせ生きるのなら楽しくいこう、というのは本当にその通りだと思う。

 ライブが終わり友人と別れた後、駅で迷ってこの日はホテルに泊まったのだが、迷っているときでも歩くたびにシャンシャン…… とタンバリンが鳴って一ミリも悲観的な気持ちにならなかった。むしろ根拠のない自信に従って歩いたせいでより迷ってしまい、駅の目の前にある筈のホテルへ辿り着くのに一時間くらい掛かった。深夜にやっとチェックインをして、途中何度か寝落ちしそうになりつつも何とか風呂に入って寝た。翌日の31日、私は再び人見記念講堂に来ていた。

四度目の参泉

 チケットが手に入ってしまったのである。

 楽し~~~~~!!!!

 もう全部楽しかった。

 四度目の参泉にしてようやく何曲か踊れるようになってきて、踊れるようになるとライブがもっと楽しくなった。単純に好きな音楽に合わせて好きな男を見ながら一緒に踊るのは楽しい。『CRAZY A GO GO!!』が踊れると体感5億倍くらいライブが楽しくなる気がする。老後は油絵と書道をやってみたいと言っていて、そこで油絵と書道が出てくるところが最高だと思ったし、引退後なんて寂しいことを言わないで今すぐ書いた作品をオタクに売ってコロナで中止になった仙台公演の分を取り戻して欲しいと思った。額に入れて玄関とかに飾らせてくれ。最後の方ミッチーは指パッチンで指示を出していて、どこまでも本当に私が死ぬ間際に見る夢みたいな男だった(私は指パッチンで指示を出す男が死ぬほど大好き)。

 この日連番してくださった方の隣の方のタンバリンが初期不良だったようで、昨日友人から返却されたタンバリンをお貸ししたところお礼に美味しいパンがいただけるイベントが発生したのもかなり良かった。それを見て私が無害であると判断してくれたらしい連番相手は連絡先を交換してくれた。パンは帰りの新幹線でいただきましたがめちゃくちゃ美味しかったです。ライブに行ってパンをいただけたのは初めての経験だ。

 

 

 その後はファンクラブにも入会し、先日会員証が届いた。順調にベイベーになっている私を見て周りの人間は「どうして突然ミッチーに……?」と聞いてくるが、ありがたいことに私の周囲には理解のある人が多いのでミッチーのライブ映像を見せると大体納得される。母にミッチーにハマったと伝えると、「まああの人も王子だしね。」というかなり大雑把な返事が返ってきた(関係あるかは分からないが、私の姉は堂本光一さんのオタクだ)。

 来年のツアーが今から楽しみで仕方がないし、ミッチーのポジティブな思想に影響を受けて生きることへのモチベーションが上がった。ミッチーのおかげかは分からないが最近生活リズムが改善してきた気もする。この調子で健康になりたい。

 

 令和の今こそ及川光博、いかがですか?